パソコンに必須のキーボード、しかし、ちゃんとキーボードを選んだことがある人はどれだけいるでしょうか?良いキーボードを使うと、疲れにくく、誤入力が減りいつもより早くタイピングができるようになります。つまりはタイトルにある通り「快適」になるのです。
キーボードの重要性は「高級キーボードのすすめ − REALFORCEとHHKBは最高!」に書きました。選び方とは多少異なりますが、キーボード選びの心構えとして読んでいただければと思います。キーボードの選び方も、本当はそっちに書こうと思ったのですが、記事が長くなってしまったので、この記事に起こしました。
高価なキーボードでも、失敗しないように必要なことはすべて記載したつもりです。みなさまの一助となれば幸いです。
キーボードの選び方
キーボードを選ぶための項目を以下にリストアップしました。こうみると結構多いですね。何やら聞きなれないものが多くて、選べるか不安かもしれませんが心配する必要はありません。現在使っているキーボードを基準として、これらの項目を検討していけば大丈夫です。
- キーの配列
- 打鍵感
- キースイッチキー
- キーピッチ(キートップの中央から中央までの距離)
- キーストローク(キーを押し下げたときの深さ)
- キー荷重
- キー表面の感触
- キートップの形状
- キー入力時の音
- その他、キーボードの細かい機能(キー変更など
それでは、ひとつひとつ詳しくみていきましょう。
キー配列
キーボードを選ぶには、まずキー配列を決めましょう。キー配列は大きく分けて日本語配列と英語配列(US配列)の2つが一般的です。
ほとんどの人は日本語配列のキーボードを選べば良いでしょう。
英語キーボードを好んで使っている人も一定数います。かくいう私も英語キーボードを使っています。一部の記号は、英語キーボードの配列の方がタイプしやすいと思っていますが、不都合も多いのも事実です。なので積極的におすすめはしません。特に英語キーボードの場合、直接入力と日本語入力の切り替え(IMEのオン/オフ)はデフォルトで「Alt+`」などになっています。これは「Ctl+Space」などに変更もできますが、英語キーボードを選ぶ際は、このような違いをよく確認しましょう。
テンキーの有り・無し
テンキーの有り・無しも決めましょう。数値を連続して打ち込むことが多いなら、テンキーは必須です。しかし、テンキーをあまり使わないのなら、テンキー無しのキーボードも良いでしょう。テンキー無しのキーボードはコンパクトであるという利点があります。テンキーがどうしても必要になったら、テンキーだけのキーボードを後から追加することもできます。
私の場合、キーボード上部の数字キーで十分ですし、コンパクトな方が良いので、テンキー無しのキーボードしか持っていません。
打鍵感
打鍵感とは、要するにキーを打ったときの感触です。キーをタイプしたとき、どれだけ気持ちよくタイプできるかは非常に重要です。キーボード選びで最も重要と言っても過言ではありません。
この後に説明する項目も、この打鍵感に関わるものが結構多いです。キーボードの仕様である程度わかるものもありますが、実際に触ってみないとわからない確認点をいくつかあげてみます。
- キーを押したときに、ひっかかりのようなものを感じないか
- キートップがぐらぐらしないか
- キーをある程度押すと、スッと最後までキーを押し込まれるか
しかしお店で触ってみても、買ってから実際に長い時間タイプしてみると、ちょっと思ってたのと違うな、と思うこともあります。それを心に留めて、試し打ちは十分すぎるくらいおこないましょう。
打鍵感は人それぞれに好みがあるので、何が良いかは一概には言えませんが、最重要項目ですので妥協しないでください。高級なキーボード(大体2、3万円を超えるもの)と安物のキーボードで大きく違うのが、このキーを打ち込んだときの感触だと私は思います。
キースイッチ
キーの下には、機械的なスイッチがあります。これはキーが押されたときに、キーが入力されたことを感知する部分です。いくつかの方式があり、代表的なものを次に示します。
- メンブレン
- パンタグラフ
- メカニカルスイッチ
- 静電容量無接点
採用されるスイッチで、キーボードの価格は異なります。大体、次のように価格が高くなっていきます。
メンブレン・パンタグラフ < メカニカルスイッチ < 静電容量無接点
パンタグラフはノートPCによく使われる方式です。これを採用したキーボードは薄型ですので、これを好む人もいます。
安価なキーボードはメンブレン方式を採用していて、メカニカルスイッチや静電容量無接点を採用するキーボードはより高価です。
自分が「いいな!」と思ったキーボードがあったら、キースイッチを確認してみましょう。キースイッチにより、値段、打鍵感、耐久性、タイプ音が大体決まります。お気に入りのキースイッチがあれば、それを使った他の製品も探してみましょう。
キーピッチ
キーピッチとは、キートップの中央から中央までの距離を表します。
一度、小型のノートPCのキーボードを触ってみるとキーピッチの違いがわかります。小型のノートPCは、一般にキーピッチが狭くなっているので、普段より窮屈に感じることでしょう。
キービッチは、普段使っているキーボードのキーピッチを調べて、それを基準に選ぶとよいでしょう。
キーストローク
キーストロークは、キーを押し下げたときの深さです。
キーストロークが深いと、高速にタイピングするときに、底までキーを押すことがまどろっこしく感じるかもしれません。これも普段使っているものを基準に選ぶとよいでしょう。
押下圧(キー荷重)
押下圧(キー荷重)とは、簡単に言えばキーを押し込むときに必要な強さ(重さ)を表します。押下圧は大体45gが標準的です。
全てのキーの押下圧が同じキーボードが一般的だと思いますが、主に小指で押すキーの押下圧が軽くなっている製品もあります。
キーを「バン、バン」打ちつける人以外、押下圧が高いと指が疲れると思います。押下圧が軽すぎると指を置いているときに誤入力してしまう、という人もいます。これらを念頭に選びましょう。ちなみに私は軽めの方が好みです。
キー表面の感触
キー表面はツルツルしているものや、少しざらっとしているものがあります。ツルツルしていると少し「しっとり」した感じ、ざらっとしているものは「サラッ」とした感じだと私は思います。
キーポジションに指を置いているときに、この感触が気になることもありますので、実際に触って確認してみましょう。
キートップの形状
キーは横から見ると台形のような形をしていますが、指が触れるところの面積がかなり小さくなっているものがたまにあります。ほとんどの場合、あまり気にする必要はないと思いますが、やはり実際に触って確かめてみましょう。
キー入力時の音
キーをタイプしたときの音の大きさは結構重要だと私は思います。非常にうるさいものもありますが、普通だと思って買っても、真夜中に家でタイプしてみると、結構うるさいと感じるものです。
お店の喧騒の中でタイプするのと、皆が寝静まった後にタイプするのでは全く違うということを覚えておいてください。タイプ音が静かな製品もありますので、そういったものを選ぶのも良いでしょう。
昔、職場にメカニカルキーボードを使っている人がいましたが、その人がタイプし出すと、「カチャ、カチャ、カチャ」と大きい音がして仕事に集中できなかったことがありました。周囲への迷惑は十分に考慮しましょう。
まとめ
ここまで、キーをタイプするというキーボードの本質的な機能面に着目して、キーボードの選び方を解説してきました。そのほかにも選ぶ上で必要な項目を付け加えて、おしまいにしたいと思います。
- 価格
- 無線か有線か
- キーボードの付加的な機能
キーボードには、例えばキーの配置を変えられたり、キーボードの角度調整ができたり、そのた付加的な機能があります。これらは製品のホームページなどを確認してみましょう。